奈良でつくる理由
日本を代表する靴下産地で生まれる品質。
インカラーの靴下は、奈良でつくっています。理由はシンプルで、この土地に積み重なってきた技術と、それを支える人がいるからです。奈良県は日本一の靴下産地として知られ、100年以上にわたって培われてきた編み立てや仕上げの技術は、いまも連綿と受け継がれています。もともとこの地域では、綿花栽培がおこなわれ、その流れが繊維産業へとつながり、やがて靴下づくりへと発展していきました。
変化の中で残った「質」という選択。
ただ、その産業も安泰だったわけではありません。1990年代以降、安価な海外生産が主流となり、国内の靴下工場は大きく数を減らしました。奈良でも多くの工場が姿を消していますが、残ったつくり手たちは「安さ」ではなく「質」で勝負する道を選びました。私たちも、その考えに共感しています。
私たちが目指すものづくりのかたち。
私たちが目指しているのは、流行に左右されるものではなく、長く使える普遍的な一足です。日常に自然と馴染む美しさと快適さを大切にしながら、糸選びから編み立て、仕上げまで、工程のひとつひとつを奈良の工場とともに丁寧に積み重ねています。たとえば上質な綿糸を使い、つま先はハンドリンキングで違和感なく仕上げるといった細かな部分も、履いたときの感覚に確かな違いを生みます。靴下は消耗品だと思われがちですが、毎日身につけるものだからこそ、そのわずかな差が積み重なっていきます。気づけば手に取っている、私たちは、そんな存在でありたいと考えています。
ここでつくり続けるということ。
奈良でつくる理由も、特別な物語を語りたいからではありません。ここでつくることが、いまの私たちにとって最も納得できる選択だからです。この産地の技術がこれからも続いていくこと、その流れの中に私たちも加わっていくこと。それがインカラーのものづくりです。